インベスターズクラウド(1435)の初値予想
12月3日に新規上場予定のインベスターズクラウド(1435)の初値予想です。
仮条件:1,730〜1,870円
公開価格:1,870円
初値予想:2,800円
人気は出ると思いますが、正直、上場ゴール型IPOではないか、、、と危惧しています。
#関連記事:SBI証券でインベスターズクラウド(1435)が300株の繰上当選
#関連記事:インベスターズクラウド(1435)の初値は+93.3%(1.9倍)
初値予想の根拠
インベスターズクラウドの初値予想を2,800円とした根拠は以下の5点です。
1)ネット系っぽさを訴求したIPO
2)VCやストックオプションによる売り圧力は小さい
3)初値売り圧力は怖い
4)本当にアドテクノロジーに強いのか?
5)中途の新規採用がほとんど行われていない
1)ネット系っぽさを訴求したIPO
企業名にも「クラウド」を入れたり、「ネット×リアル」を事業として記載しているなど、ネット系っぽさが強く出ています。
#ただし、社名は2014年8月に「株式会社インベスターズ」から「株式会社インベスターズクラウド」へ変更しています。
セクターとしては「建設業」に入るようですが、東証マザーズのネット系IPOとなれば人気化すると考えられます。
2)VCやストックオプションによる売り圧力は小さい
需給の側面では、VCの出資が非常に少なく(4,000株)、大きな売り圧力が控えているわけではなく、比較的良好な需給が予想されます。
また、ストックオプションが大量に存在しますが、権利行使期間はまだ先のため、潜在的な売り圧力もまだ先です。
3)初値売り圧力は怖い
VCやストックオプションによる売り圧力は問題ありませんが、主幹事のSBI証券に8割超を割り当てているため、SBI証券でIPOを獲得した個人投資家の初値売りが多く出る懸念はあります。
野村證券や大和証券、SMBC日興証券などに比べると裁量配分の割合が小さく、中長期で保有する予定の個人投資家が少なくなるのではないか、という懸念です。
4)本当にアドテクノロジーに強いのか?
目論見書でも大きく「アドテクノロジー」の活用が強みとなっている点が記載されています。
しかし、本当にアドテク(アドテクノロジー)に強いのか、疑問を抱いています。
プライベートDMPを活用して効率的な広告配信で集客を行っていると記載があるものの、単なるリタゲ、またはリタゲ拡張ではないかと考えています。
Webサイトには、Google、Yahoo!、Blade、スケールアウト、アドコム、Rocket Fuelのタグが実装されており「いかにもリタゲ」という印象です。
プライベートDMPと言っても広告代理店が提案する、ただのリタゲ用DBなのでは?と。
また、これだけDSPやMAのタグを置いておきながら、サイト上でオプトアウトページが見当たらず、アドテクのグレーゾーン(プライバシー関連)をグレーなまま放置しているように感じます。
5)中途の新規採用がほとんど行われていない
成長真っ最中のベンチャー企業では、常に人材が不足しており、中途採用が頻繁に行われているケースが多いのですが、インベスターズクラウドでは、現在、ほとんど中途採用が行われていない模様です。
#新卒採用は活発なようです
「採用ニーズがない ≒ 業務が拡大していない(拡大見込みでない)」可能性を懸念しています。
つまり、事業が落ち着いてしまっているのではないか、と言うことです。
初値予想のまとめ
値上がりする条件は揃っており、1.5倍程度までは上昇すると予想して、仮条件の上限1,870円の約1.5倍にあたる2,800円としました。
2倍まで跳ね上がる可能性も検討しましたが、いくらネット系っぽさをアピールしても、実態は建設業セクターの企業であり、イメージと実態に乖離がありそうで意外と手控えられるのではないかという理由で、1.5倍としました。
なお、冒頭に記載しましたが、上場ゴール型IPOではないか、、、と懸念しています。
理由は、
・一年前の社名変更がIPOで人気化する事を狙っている懸念
・不自然にアドテクノロジー活用を強調する目論見書
・新規中途採用が活発ではなく事業拡大が見込まれていない懸念
・常勤取締役4名の報酬が1億7,682万円と既に高額報酬
です。
セカンダリーの予定は一切ありません。
#セカンダリー投資については「IPO抽選に落選した場合の投資 – セカンダリー投資」をご覧ください。
ネガティブな内容が続きましたが、初値で売り抜けることを前提にしたIPO投資という意味では、是非とも欲しい銘柄です。
なお、管理人はSBI証券で補欠当選300株でしたが、300株全て繰上当選しました!
詳しくは「SBI証券でインベスターズクラウド(1435)が300株の繰上当選」をご覧ください。
追記:インベスターズクラウドの初値は+93.3%の3,615円でした
関連記事:
・IPO情報サイトの「抽選配分数」予想はハズレが多い
・2つのIPO配分方法 – 裁量配分と抽選配分
・SBI証券のIPOチャレンジポイント
・初値予想の参考サイト一覧
・IPOはローリスク・ハイリターン投資
関連ページ
-
-
かんぽ生命保険(7181)の初値予想
11月4日に新規上場予定のかんぽ生命保険(7181)の初値予想です。 公開価格: …
-
-
初値予想の参考サイト一覧
IPOで気になるのは「初値」です。新規上場直後の初値で売却することを前提にIPO …
-
-
一蔵(6186)の初値予想
12月25日、東証2部に新規上場予定の一蔵(6186)の初値予想です。 仮条件: …
-
-
ダブルスタンダード(3925)の初値予想
12月15日、東証マザーズに新規上場予定のダブルスタンダード(3925)の初値予 …
-
-
ランドコンピュータ(3924)の初値予想
12月11日、東証2部に新規上場予定のランドコンピュータ(3924)の初値予想で …
- PREV
- ネオジャパン(3921)の初値予想
- NEXT
- いちよし証券はIPOの穴場