ウォンテッドリーのIPOは上場ゴールか?!

 

2017年9月14日にウォンテッドリー(3991)が東証マザーズに新規上場することが承認されました。

既に多くのブログ等で話題になっていますが、ウォンテッドリーのIPOは本当に上場ゴールになってしまうのでしょうか?

管理人個人としては、資金調達額が僅か4,000万円で、その用途がオフィス内装費というIPOはマーケット及び投資家を馬鹿にしているという考えです。

#上場ゴールについては「上場ゴールとは?」をご覧ください

そもそもウォンテッドリーのIPOは何が問題視されているのか?

2017年8月17日現在で最も注目を集めている記事はこちらです。

Wantedly(ウォンテッドリー)のIPOがいろいろ凄いので考察

要約すると以下の4点が指摘されています。

1)時価総額40億円は凄い(筆者は妥当と記載)
2)ダウンラウンドのIPO(筆者はダウンラウンドの是非に触れていません)
3)調達額4,000万円の用途がオフィス内装でIPOする必要性があるのか?(上場ゴールになってしまう点を危惧)
4)従業員へのストックオプション付与が少なく、平均在籍期間1.5年間という短さからも、従業員へ報いる仕組みが不足しているのではないか

3)と4)がポイントです。

3)の調達額が僅か4,000万円で、かつ、その用途が「上記の手取概算額39,000千円については、事業及び人員拡大に伴い平成30年8月期に実施する本社オフィス増床時の内装費の一部に充当する予定であります。」と記載されている点は、実際、多くのIPO情報サイトや個人ブログ、facebook、twitter等でも、IPOする意味があるのか疑問視する声が出ています。

管理人も先述の通り、IPOのためのIPOであり、
・株主のExit
・上場企業というブランド力獲得(人材系なので知名度やブランド力は重要)
が目的と感じます。

せめて、採用費やブランド認知拡大のための広告宣伝費が用途であれば納得感もあるものの、内装費・・・

ウォンテッドリーは、既に純資産は4億円を超えており、キャッシュも3.7億円ありますので、4,000万円の内装費は手持ちのキャッシュで十分に賄えるのではないでしょうか?
(また、個人投資家としては、そもそも、直前期の経常利益が1.2億円のベンチャーが内装費に4,000万円も費やすのは、、、という思いも)

一方、4)では、
・株式は代表取締役の仲氏が69%を保有している
・ストックオプションが従業員にほとんど発行されていない
・某執行役員の年収は700万円に満たない(噂)
・創業7年の会社で平均在籍期間1.5年と少し短い
等が指摘されています。

そのため以下の記載があります。

執行役員以下の従業員にはビタ一文くれてやらんというこの姿勢が素晴らしい!もはや清々しさすら覚えます。

管理人は、創業者がしっかりと株を保有したまま、ここまで漕ぎ着けている点は経営者として評価されると考えています。

また、ストックオプションについては、社内の問題であり、投資家にとっては著しく有利な条件(行使価格の低い)のストックオプションが少ない方が良いので、ストックオプションの付与数が少ない点も特に問題ないと考えます。

執行役員の年収については、上場前のベンチャー執行役員であれば、700万円程度の場合も不思議ではありません。(直前々期は赤字を出している企業です)

平均在籍期間については、ウォンテッドリーは創業後7年なものの、サービスとしてのウォンテッドリー(Wantedly)を開始してからだと5年半程度で、従業員数の推移を見ると「短くて当然」と言えます。

・第2期(平成24年8月期):1人
・第3期(平成25年8月期):5人
・第4期(平成26年8月期):15人
・第5期(平成27年8月期):27人
・第6期(平成28年8月期):40人

投資家としては、IPOする意味があるのか?という点のみ、懸念です。

ウォンテッドリーのIPOは上場ゴールか?!

管理人の個人的な予想ですが、結論としては、ウォンテッドリーは上場ゴールになると予想しています。

理由は、事業の柱であるWantedlyのビジネス基盤が揺らいでいると考えているためです。

ウォンテッドリーは、Ⅰの部「事業等のリスク」に記載がある通り、FacebookとTwitterに大きく依存する事業・サービスです。

当社グループが運営するサイトの利用者のうち一定の割合は、特定のソーシャルメディア(「Facebook」、「Twitter」)からの流入であり、今後につきましてもソーシャルメディアからの流入をより強化すべくソーシャルメディアとのサービス連携強化を実施していく予定でおります。

しかしながら、ソーシャルメディアによるAPI(ソフトウェアやシステムの連携)制限や各種規約の変更等何らかの要因により、これまでの連携が有効に機能しなかった場合、また、今後の連携が限定された場合、当社グループサイトへの流入が想定を下回り、当社グループの業績に重大な影響を及ぼす可能性があります。

出典:ウォンテッドリー株式会社「新規上場申請のための有価証券報告書 Ⅰの部」(外部リンク、PDF)

その中でも特にFacebookへの依存が強い印象です。(特に求人媒体であるWantedly)

去年辺りからよく言われるようになりましたが、Facebookの利用者(アクティブユーザ)が減少している、若い世代を中心にFacebook離れが起きている、と言われています。

それに代わって有名どころではinstagram(インスタ)が爆発的に普及していますが、インスタと求人(Wantedly)の相性が良いとは思えず、実は「SNSをベースにした採用・求人」というWantedlyのビジネスモデルの基盤が崩れかけていると予想しています。

そのリスクへの布石として、ウォンテッドリーは事業セグメントを「ビジネスSNS事業」としており、facebookやtwitter依存から脱却してビジネスユースの独自のネットワーク構築を目指し、名刺管理アプリやチャットツールの提供も行ってきたものと考えていますが、Eightやchatwork等の先行者が既に存在しており、厳しい競争なのではないでしょうか。

経営陣や主幹事がどのように考えているかは不明ですが、結果的に上場ゴールに陥ってしまうと予想しています。

#FacebookやTwitter依存からの脱却を図るための資金調達なら億単位ではないでしょうか

また、ロックアップのかかり具合の甘さも懸念ではあります。(90日 or 1.5倍)

IPOのスタンス

ただし、これだけ需給が逼迫したIPO案件ですので、IPOのスタンスは非常に前のめりです。

880円では株価が3倍をつけても17.6万円の利益にしかならない点が惜しいですが、大和証券、SBI証券、いちよし証券でIPOは是非とも狙いたいところです。

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